上記のようなお悩みに答えます。
まず結論ですが、「いきなり未経験でフリーランスのWebライターはやめとけ」が私の考え。
初めは稼げなかったり、価格破壊が進んでいたりするからです。
そこで本記事では現役ライター・講師の私が、「未経験でフリーのWebライターはやめとけ」と考える理由を解説しつつ、どうしてもライターになりたい人の戦略も紹介します。
Webライターの現実や、あなたの進むべき道が全て理解できる内容ですので、ぜひ参考にしてみてください。
目次
「未経験でフリーのWebライターはやめとけ」と考える5つの理由
私が「未経験でフリーのWebライターはやめとけ」と考える理由は以下の5つです。
- 初めは稼げないから
- 信頼できる講師が少ないから
- 業界全体の価格破壊が起こっているから
- ライティング以外にもやることが多いから
- 未経験で始めると「積み上げ」が難しいから
順番に解説します。
理由①:初めは稼げないから
未経験からWebライターになる場合、初めは絶対稼げません。
なぜなら「Webの文章を書くスキル」がないから。
「スキルがないのに稼げる」なんて美味しい話はありえません。
もちろんスキルがない状態でも「案件そのもの」は獲得できます。
しかしスキル0のため、1文字あたり「0.1円前後」の格安な案件しか獲得できません。つまり1000文字書いても100円にしかならないのです。
理由②:信頼できる講師が少ないから
物事を0から始めるときは、プロから教えてもらうのが最短です。
しかしライターの場合、信頼できる講師が少ないんですよね。
SNSで目立っているライター講師の経歴を見ると、以下のように怪しいケースが非常に多いです。
- 顧客のリストをバラまいた経歴がある
- 本当にライター?ってくらい文がおかしい
- 悪質な情報商材を無責任に売った経歴がある
- その人が書いたWebの記事が1つもネット上にない
さらに自称ライター講師の販売している有料教材の内容も、その辺の書籍に書かれている内容だったり、抽象的すぎる内容だったりするんですよね。
フリーランスの界隈は「信頼できる人」がほぼいないので、お金を払っても「カモ」になって終わるパターンがほとんど。
理由③:業界全体の価格破壊が起こっているから
Webライターの世界では「価格破壊」が起きており、泥沼化が進んでいます。
ライティング界は誰でも参入しやすいので、仕事を獲得するために「安く請ける人」が激増したからです。
現役ライターやWeb業界の人たちも、同じことを言っています↓
この前友人の敏腕マーケターの方と話していて「主婦が参入してくる業界は価格破壊でオワコンになる」という話を聞いてなるほど、と思った。
例えば、ライター、転売、ブログアフィリエイト 、などなど。
「月1万円のお小遣いになればいいや」という気持ちで参入してくるのですぐ飽和するそう。— Shin (@mikasa_program) December 1, 2019
翻訳だけじゃなくアニメーターやWEBライターもそうなんですが、兼業主婦が採算度外視で仕事を請けてしまうが故に賃金構造が崩壊し、業界そのものが崩壊していくという構造があります。。 https://t.co/t6CF5l7ssq
— 小山(狂) (@akihiro_koyama) January 14, 2022
ライターの世界とか見てて推察するに、副業の大規模な解禁の結果として起こるのはライフワークとして参入してくる人々による価格破壊によって、それをライスワークとしてきた人々のワーキングプア化ではないかと思う。副業によって収入が増えるという単純な話にはならないような
— Masanori Kusunoki / 楠 正憲 (@masanork) January 1, 2013
「パートナーの稼ぎがあるから小遣い稼ぎ程度でいいや」と考える主夫・主婦層や、本業の収入がある人が格安で仕事をしているのが現状。
全員が安く仕事を引き受け、市場全体の価格破壊が起こったため、今後はもっと厳しい現状になるのが予想できますね。
じゃあ「未経験から稼げた」って言ってる人は何なの??
と感じる人も多いと思います。
断言しますが「1ヶ月で数十万円を稼げた」と言っている人は
- たまたまレアな専門知識を持っていたか
- 実はライティングの経験がある
- そもそも嘘
のどれかです笑
これまで紹介してきたとおり、価格破壊も起きている業界で「スキル0から稼ぐ」なんてのは無理ゲーです。
胡散臭い人が言う「未経験から〇桁稼げた!」は、情報商材を売るための導線にしかすぎませんので、幻想を抱くのはやめましょう。
理由④:ライティング以外にもやることが多いから
フリーランスのWebライターは、以下のようにライティング以外の仕事も多いです。
- 営業
- 写真の選定
- 請求書の作成
- WordPressへの入稿作業
未経験から独立し、収入もスキルもない状態で様々な仕事に追われていたら、メンタル的にも不安定になります。
さらに慣れない作業で仕事が雑になってしまい、クライアントとの信頼構築が難しくなるケースもあるでしょう。
理由⑤:未経験で始めると「積み上げ」が難しいから
未経験の状態から始めると「スキルの積み上げ」が難しくなります。
なぜなら「悪質な案件」に追われすぎて、スキルアップする暇がなくなるからです。
スキル0で請けられる仕事は「悪質案件」がほとんどです。
ですので「納品したにもかかわらず、フィードバックもなしに飛ばれる」みたいなことが頻繁に起こります。
さらに悪質案件ほど「不毛な謎のルール」が多く、執筆に時間がかかるため、「時給換算すると50円」になるケースも。
時間をかけて安い仕事をこなしたのに、フィードバックもなしでは何も手元に残りません。
また、質の悪い案件に時間を浪費しているため、自己研鑽の時間も取りにくくなるケースもあります。
以上5つが「未経験でフリーのWebライターはやめとけ」と考える理由でした。キラキラ系なんて夢物語で、現実は残酷なのを理解いただけたと思います。
未経験からWebライターになりたいなら絶対に「副業」から
もしあなたが未経験からWebライターになりたいのであれば、「副業」の範囲から始めましょう。
副業からのスタートであれば、何よりも収入面の心配がないからです。
前の章で解説したとおり、ライター業界は価格崩壊も起こっていますし、稼げないのが当たり前の世界。
未経験の状態なのに「一か八か」で独立しても、大半の人は失敗で終わります。
一方で「副業ライター」であれば、必死に生活費を稼ぐ必要がないため、安心してコツコツ続けられるでしょう。
もしライティングに適性があり、副業で15万円前後稼げるようになったら、本格的に「独立」を考えればよい話です。
インターネット上の「無責任な意見・生存者バイアス」に騙されてはいけない
インターネット上には「会社を辞めたら”背水の陣”で稼げるようになる」みたいな無責任なことをいう人もいます。
もちろん「背水の陣」で成功できる人もいますが、正直1000人に1人のレベルです。
私は「生存できた1人」よりも「残りの999人」の人生の方が大切だと思うので、なるべく安全な策を提案します。
そこで次の章からは「副業でWebライターになる手順」を紹介しますね。
「副業Webライター」になるための手順
副業Webライターになる手順は以下の3ステップ。
- 「Webライティング」の書籍を購入する
- WordPressでブログを立ち上げて記事を書く
- クラウドソーシングに登録して案件に応募する
順番に解説しますね。
ステップ①:「Webライティング」の書籍を購入する
まずは「Webライティング」のスキルに特化した本を1~2冊購入して勉強しましょう。
Webライティングは一般的なライティングとは違い、以下のようなスキルが必要です。
- 検索にヒットするような書き方
- 読者にストレスを与えない書き方
「長ったらしいのに結論が書かれていない」みたいな、ストレスを与える書き方をしてしまうと、読者は離れてしまいます。
Webライティング初心者におすすめの本2冊
「Webライティングのスキル」を学べる書籍が以下の2冊です↓
文章術の書籍は写真の2冊だけでOK。
「沈黙のWebライティング」は600ページ以上ある本ですが、イラストも多めなのでサクサク読み進められます。
Webライティングの技術はもちろん、Webコンテンツを作るための重要ポイントも詳しく解説されていますよ。
「新しい文章力の教室」では文章の組み立て方や、スッキリした文を書くためのノウハウが解説されています。
2~3回読めば「正しい文の書き方」が理解できるため、文章をあまり書いたことがない人は、初めに読んでおきましょう。
ステップ②:WordPressでブログを立ち上げて記事を書く
「Webライティング」をある程度学んだら、次はWordPressでブログを立ち上げてみましょう。
WordPressはWebサイトを作成・管理できるソフトウェアです。
カスタマイズ性も高く、Google(SEO)との相性もよいため、サイト運営はWordPressで行うのが鉄板となっています。当ブログもWordPressで管理しています。
ブログを立ち上げ次第「ステップ①」で解説した本をもとに、記事を何個かライティングしてみましょう。
「WordPressでのブログ立ち上げ~記事投稿」までのおすすめガイド本
- WordPressでブログを開設
- 細かい設定
- 記事の投稿
の流れは、「いちばんやさしいWordPressの教本」を読めばスムーズに理解できます↓
フルカラーでスクリーンショット多めの解説書となっているため、見やすいですし、手を動かしながら作業できますよ!
【Q&A】記事の投稿は「はてなブログ」や「note」じゃダメなの?
「はてなブログ」や「note」みたいに無料ですぐ始められるプラットフォームじゃダメなの?
と感じる人も多いと思います。
結論、やはりWordPressをおすすめします。
WordPressを扱えると、クライアントさんの負担を減らせるからです。
クライアントさんはライターの記事を受け取り次第、WordPressを用いて装飾と投稿の作業を行います。
一方、ライターがWordPressを使えると、装飾と投稿の業務も引き受けられるため、クライアントさんが楽になるのです。
WordPressの操作は簡単なので習得しやすいです。自身のスキルアップや業務のバリエーションを増やすためにも、ぜひWordPressでブログを開設してみましょう。
ステップ③:クラウドソーシングに登録して案件に応募する
WordPressでブログを何記事か投稿したら、以下のような「大手クラウドソーシングサイト」に登録して、ライター案件を探してみましょう。
クラウドソーシングとは、企業がインターネット上でワーカーに仕事を委託することです。
WordPressで書いた記事を「ポートフォリオ」にして、案件に応募してみましょう。
WordPressでの執筆経験があれば「完全未経験」ではなくなるため、仕事も取りやすくなりますよ。
初めはクラウドソーシングがおすすめな理由
副業ライターをするのであれば、初めはクラウドソーシングから始めるのがおすすめ。
最大の理由は「飛ばれるリスクがないから」です。
クラウドソーシングサイトの支払いの仕組みは、以下の手順になっています。
- 案件に応募する
- クライアントと契約する
- クライアントが「仮払い」を行う → システムに執筆料が保存される
- 記事を納品する
- 「仮払い」の料金が払われる
つまりクライアントは記事の持ち逃げができないように、ライターも報酬の持ち逃げができない仕組みになっているのです。
もちろんクラウドソーシングは「システム手数料」が10%~20%かかるので、報酬は少し減ります。
スキルが身に付き、信頼できるクライアントが見つかったら「直接契約」にすればよいのです。
「安全性」の観点から、初めはクラウドソーシングサイトから案件に応募するのがおすすめですね。
会社が「副業禁止」の場合は?
とはいえ
と悩む人もいると思います。特に体質が古い会社や、公務員は副業がNGです。
どうしても副業でライターをしたい場合は、副業ができる会社に転職するしかないかなと。
「会社にばれずに副業をやる方法」もあるけど…
もちろん「住民税を普通徴収にする」のように、会社にばれないように副業をやる方法もあります。
ただ自治体によって税金の納付方法は異なるため、万人に当てはまるテクニックではありません。
さらに会社にばれたときも面倒な事態になりますし、せっかくなら堂々と活動したいですよね。
期待を裏切るような書き方かもしれませんが、副業をしっかり楽しむには「副業OKの会社でパラレルキャリアを目指す」が安全で無難です。
「求人ボックス」のような比較的求人数の多い転職サイトを見てみると、意外と副業OKの企業も多いので、チェックしてみましょう。
【まとめ】未経験でフリーのWebライターはやめとけ!現役ライター・講師が解説
記事をご覧いただき、ありがとうございました。
本記事のまとめは以下のとおりです。
- 未経験でフリーランスのWebライターは本当にやめとけ
- 未経験からWebライターを目指すなら絶対に「副業」から
キラキラ系ではなく、意外と残酷な世界なのを知っていただけたかなと思います。
いきなり未経験から独立しても、失敗して終了です。
しかし「副業レベル」から始めると、お小遣い稼ぎくらいにはなりますし、ライティングスキルもじっくり学べます。
適性があって稼げるようになったときに独立を考えればOK。
ぜひ本記事を参考に、安全にライターを楽しんでいただけたらなと思います。
それでは今回はこの辺で。ありがとうございました。
- 沈黙のWebライティング:Webライティングスキルやコンテンツ作りを学べる
- 新しい文章力の教室:「文章そのもの」の作り方を学べる
- いちばんやさしいWordPressの教本:WordPressの立ち上げ~投稿まで全て学べる
SNSやYouTubeでも「未経験から1ヶ月で20万円稼げた!」と言ってる人も多いし、稼ぎやすいのかな?