【精神障害】dodaチャレンジはお断りが多い?障害者就労の現実とは

dodaチャレンジはお断りが多いのアイキャッチ メンタルヘルス
ダイ
記事をご覧いただき、ありがとうございます! メンタルヘルスライターのダイです。

今回は以下のようなお悩みに答えます。

精神障害者でのオープン就労を考えています。

「dodaチャレンジ」という大手の障害者エージェントを利用しようと考えているけどお断り…。面談すらしてもらえませんでした。

他の利用者さんも「お断り」が多いのかな?

dodaチャレンジでお断りされたらどうやって就労しようか悩む…。

 

dodaチャレンジは「障害者手帳」を持つ障害者向けの大手エージェント。

私も過去にもdodaチャレンジに登録したのですが、あっけなく「お断り」でした↓

dodaチャレンジのお断りテンプレメール

体感ですが、dodaチャレンジでお断りされる精神障害者は多い印象があります。

 

そこで本記事では以下の内容を解説し、精神障害者のオープン就労について考察していきます。

  • dodaチャレンジでお断りが多い理由
  • dodaチャレンジ利用者の口コミ
  • dodaチャレンジはどのような人におすすめか
  • dodaチャレンジにお断りされたときの対処法
  • 障害者のオープン就労は「自力」では厳しい理由

他のサイトには「キレイごと」が結構書かれていますが、本記事は現実的な内容です。少しグッときてしまう部分もあるかもしれません。

しかしあなたの就労に役立つ「当事者目線の内容」ですので、ぜひ参考にしていただけると嬉しいです

目次

 

【結論】dodaチャレンジでお断りが多い理由は?

廃棄された書類の写真

私は「精神障害3級」の手帳を持っており、SNSでも障害に関する情報を集めています。

フォロワーさんでもdodaチャレンジの利用者が10人近くいましたが、ほぼ全員「お断り」でした。

ダイ
dodaチャレンジを使って門前払いされなかったフォロワーさんは2人いました。

1人は電話面談だけやって終了。もう1人は求人を紹介してもらい、内定を獲得したようです。

 

ではなぜdodaチャレンジではお断りが多いのか。私の考える理由は以下の3つです。

  • そもそも「精神障害者」は雇われにくい傾向がある
  • 住んでいる地域に求人がない
  • スキルや実績が足りない

順番に解説します。

 

理由①:そもそも「精神障害者」は雇われにくい傾向がある

そもそも障害者雇用において、うつ病や発達障害などの「精神障害者枠の人」は門前払いされる傾向にあります。

平成30年に厚生労働省が発表した「障害者雇用実態調査」によると、正社員として働いている障害者の割合は以下のとおりとなっています。

  • 身体障害者 → 52.5%
  • 知的障害者 → 19.8%
  • 精神障害者 → 25.5%
  • 発達障害者 → 22.7%

参考:厚生労働省「平成30年度障害者雇用実態調査

精神障害者の雇用義務化は「平成28年」から始まったため、歴史も浅いせいか、雇用が進んでいませんね。

参考:障害者雇用義務の対象に精神障害者が加わりました

 

精神障害は身体障害と異なり障害が目に見えにくいですし、世間に認知されるようになったのもここ数年のお話です。

よって配慮の仕方やコミュニケーションの取り方など、企業側のノウハウがまだまだ蓄積されていないのかと。

ダイ
あとは精神障害や発達障害に対する、変な偏見もまだ根付いていると私は考えています。

 

【実体験】障害者雇用を担当する人事と、Twitterのスペースで話してみた

私は2021年の夏に障害者雇用を担当する人事「Aさん(仮名)」とTwitterで対談をしました。

Aさん自身もうつ病を患っており、クローズ就労で人事をやっています。

対談した際の内容を以下に示しますので、ぜひ参考にしてみてください。Aさんのフォロワーは1万人近くおり、情報の信頼性もそれなりにあるでしょう。

 

ダイ
オープン就労を考えていますが、精神障害の人の就職状況って進んでいる印象ですか?
Aさん
精神障害者の就労はまだまだ不利といった印象ですね。

私もうつ病を患っているので、こんなことをいうのは酷ですが、「身体障害者」と「精神障害者」であれば、身体を優先します。

なぜなら身体障害者は勤怠も安定しているし、離職率が低いからです。

安定して長く働ける社員がやはり欲しいです。ぶっちゃけどの企業も同じ方針かなと。

ダイ
めちゃくちゃ厳しい…。そりゃクローズで無理して働く人も多いわけですね。

もし精神障害者を採用しなければならない場合、Aさんであればどんな人を採用したいでしょうか?

Aさん
「勤怠が安定している人」かつ「障害の配慮をしっかり説明できる人」ですかね。

精神障害や発達障害は人によって症状が異なるので、どう対応すべきかを知れるのは大きいです。

 

上記が対談内容の一部です。

精神障害者の雇用義務化は平成28年からと歴史が浅いため、社会の対応が追いついていません。

身体障害者に負けないためには、どうにかして「長く働ける証明」をしなければなりません。

しかし人事のAさんが仰っていた「勤怠の安定」と「障害の配慮の説明」は訓練次第でできるようになります。

後の章で詳しく解説しますので、ぜひ参考にしてみてください。

 

理由②:住んでいる地域に求人がない

住んでいる地域に求人がないと、精神・身体問わずお断りされるでしょう。

特に障害者雇用の求人は都会に集中している傾向にあります。

仮にあなたが田舎住まいの場合は、そもそも求人がないため「紹介求人なし」として扱われる可能性が大きいでしょう。

 

理由③:スキルや実績が足りない

スキルや実績が足りない場合、お断りされるケースもあります。

特にdodaチャレンジの求人は9割近くが「事務系の職種」です。

ダイ

2022年5月時点で首都圏の求人930件に対し、820件が事務系でした。

残りがWebデザインやプログラマーなどのIT系職種の印象ですね。

つまりOfficeソフトやコーディングなどのスキルや実績がない限り、応募できる企業が「ほぼ0になる」のを意味します。

しかしスキルや実績も身につけたら、就職につなげられます。

スキルや実績の身に付け方も後の章で解説しますので、心配は不要です。

 

dodaチャレンジ利用者の口コミは?

dodaチャレンジの利用者の口コミを実際に見てみましょう。

「良い口コミ」と「悪い口コミ」を2つ紹介します。

 

dodaチャレンジの良い口コミ

dodaチャレンジの良い口コミ①:求人数が多くておすすめ

dodaチャレンジは業界最大手のエージェントのため、保有する求人は多いです。

求人とスキルがマッチしていたら、他のエージェントよりも紹介してもらえる場合もあるでしょう。

ダイ
ただし上記のツイ主様はプロフィールに「身体障害」と書かれていたため、優先的に紹介してもらえた可能性も高いかもしれません…。

 

dodaチャレンジの良い口コミ②:高給の求人が多いかも

dodaチャレンジは扱う求人も多いため、中には高給の求人があってもおかしくないです。

近年は障害者雇用でも年収500万円の求人もちらほら見かけますので、スキルや経歴に自信のある人は登録して損はないかと。

 

dodaチャレンジの悪い口コミ

ただ「悪い口コミ」の方が圧倒的に多いのが現実。

Twitterで「dodaチャレンジ」と検索したらわかるのですが、良い口コミは3~4件くらいしかないんですよね。

多数派である「悪い口コミ」も見てみましょう。

dodaチャレンジの悪い口コミ①:門前払いが多すぎる

上記の口コミは一部にしかすぎません。

特に最後に引用させていただいた「かいぞう」さんは、フォロワー1万人越えのインフルエンサーです。

影響力のある有能な人ですら「お断り」されるケースが多いんですね。

 

dodaチャレンジの悪い口コミ②:担当者が機械的

「面談の担当者が機械的」といった意見もありました。

もちろん対応は「担当者次第」な部分もあるため、気に食わなければ変えてもらう方法もあるでしょう。

 

dodaチャレンジの悪い口コミ③:対応が遅い

障害者雇用、特に精神障害枠の場合、エージェントや企業は選考に時間をかけます。

「勤怠の安定」「スキル」「障害の軽さ」などを吟味するためです。

また、身体障害者の応募をギリギリまで待っているがゆえに選考が遅くなるケースもあります。

dodaチャレンジに限ったお話ではないので、上記のような対応をされるのは覚えておきましょう。

 

dodaチャレンジはどのような人におすすめ?

面接に向かう写真

「dodaチャレンジを利用できる人は限られている」といった点に気が付いた方も多いと思います。

個人的に「dodaチャレンジ」がおすすめなのは以下のような人かなと。

  • すでに精神障害者の枠で働いている(就業実績がある)
  • 正社員としてバリバリ働いており、障害者枠に転職したい(ブランクがない)
  • 難関資格や圧倒的な実績を持っている(身体の人を上回るスペック)

正直、一般的な人が利用してもほとんど「門前払い」です。

そこで次の章で「dodaチャレンジに断られたときの対処法」を2つ紹介します。

 

dodaチャレンジにお断りされたときの対処法

紙と本の写真

私の考える「dodaチャレンジにお断りされたときの対処法」は以下の2点です。

  • 他の障害者求人サイト・エージェントに登録
  • 就労移行支援施設に通う

「他サイト・エージェントに登録」は期待度小で、「就労移行支援施設に通う」は期待度大です。順番に解説します。

 

期待度小:他の障害者求人サイト・エージェントに登録

dodaチャレンジにお断りされた場合は、以下のサイト・エージェントに登録するのも1つの手です。

もしかすると、あなたの経歴にマッチする企業の求人があるかもしれません。

ただ業界最大手のエージェントであるdodaに門前払いされる時点で、どのサービスを利用しても同じかなと。

ダイ
実際私は「at GP」「BABナビ」「クローバーナビ」をすべて利用しましたが、内定には至りませんでした。

面接までは1つ行けたんですけどね。

ですので、他のサイト・エージェントの登録は「お試し感覚」でやってみてください。登録だけなら無料ですしね。

 

期待度大:就労移行支援施設に通う

「精神障害者」として自力で転職活動をしたい場合は、「就労移行支援施設」に通ってから就職するのが王道コースです。

就労移行支援施設とは?

就労移行支援施設とは、障害者のスキル習得・就職をサポートしてくれる福祉機関です。

無料で通所できるケースが多く、OfficeソフトやITスキル、ビジネスマナーなどを学べます。

ぶっちゃけ精神障害枠でオープン就労し、人生がそれなりに上手にいっている人は、ほぼ全員「就労移行支援施設に通っていた」と言っても過言ではないです。

ダイ

Twitterの「精神障害者の界隈」を見たらわかるのですが、キラキラ系の精神障害者の人たちは大体利用してましたね。

 

就労移行支援施設に通うメリットは?

就労移行支援施設に通うメリットは以下の3点です。

  • 障害の理解を深められる
  • 「勤怠の安定」の証明ができる
  • 障害者雇用で必要なスキルを身に付けられる

支援員と相談しつつ、自身の特性や今後のビジョンを考えるきっかけができます。

そして就労移行支援施設は週5回通う形になるので、「どこかに通った実績」ができます。ゆえに体調の安定を企業にアピールできるようになるでしょう。

さらにOfficeソフトやIT系の職務スキルや、コミュニケーションスキルも学べるため、経歴に自信がない人でもスキル習得ができるのです。

 

就労移行支援施設はどこがおすすめ?

とりあえず最大手で全国展開している「LITALICO(リタリコ)」を選んでおけば間違いないかなと。

「利用者92%が満足」「利用者の90%が仕事を続けられている」といった特徴があり、非常に手厚いサポートをしてくれるのがわかります。

LITALICOは以下のように幅広い職種への就職実績もありますので、あなたの特性や希望に合わせたサポートをしてくれる可能性が高いでしょう。

  • 事務職
  • 軽作業
  • サービス業
  • プログラマー

ANAやパーソルといった大手への就職実績もありますので、就職に関してはピカイチの施設かと。

 

【実体験】障害者のオープン就労は「自力」では厳しい

オフィス街

実体験ベースの話になってしまうのですが、精神障害者としてオープン就労を目指す場合、自力での就活は超厳しいです。

ダイ
なぜなら、1人で面接に行くと激詰めされるからです…。

「クローズの面接の数倍は詰められる」と言っても過言ではありません。

 

障害者雇用の面接内容

1人で障害者雇用の転職活動を行う際は、志望動機や自己PRはもちろん、以下の要素を詳しく説明しなければなりません。

  • どれだけ長く働けるか
  • どんな配慮をしてほしいのか
  • なぜ障害者雇用にシフトしたか
  • 障害を緩和させる努力はしているか
  • なぜ障害を患ってしまったのか(うつの場合)
  • どれくらい障害を理解し、言語化できているか
悩む男性
なんだ、それくらいのこと…?

と思うかもしれませんが、想像以上に深堀りされます。

何を答えても「なぜ?」「別に○○でも良くないですか?」「もっと具体的に」と何度も詰問されますね。

 

私は学生のころに「就活セミナーの講師」を引き受けていたため、面接はそこそこ自信がある人間です。しかしそんな私ですら、壊滅的で、途中で泣きたくなるような面接になってしまいました。

 

企業側も精神障害者を雇うとなると、徹底的に応募者の「選別」を行います。

  • 自分の勤怠の安定を証明してくれる人
  • 自分の障害の特性を客観的に理解してくれる人
  • 自分のスキルやコミュニケーション力を証明してくれる人

が身近にいないだけで、こんなにも厳しい面接となってしまうのです。

 

就労移行支援施設に行くと、ある程度の対策ができる

就労移行支援施設(LITARICOの場合)に通うと半年~2年前後かけて就職の準備を行うため、万全な状態で面接に挑めます。

支援員と企業はつながっており、日々以下のような情報を交換しています。

  • あなたの障害の特性
  • あなたの強み
ダイ
通所して就職を始める場合、企業はある程度あなたを知った状態で面接に呼ぶため、鬼のような激詰め面接になるリスクは減るかと。

 

私自身、自力でオープン就労の転職活動に挑みましたが、キツすぎて1か月半で断念しました。

Twitterの「精神障害者の界隈」でも、「オープン就労したいなら就労移行支援を通そう」という当事者の意見が多いです。

もしあなたが本気でオープン就労を目指すのであれば、就労移行を通してからのほうが確実にうまくいくでしょう。

LITARICOは定期的に無料の相談会を行っていますので、一度お話を聞いてみるのがおすすめです。

【まとめ】dodaチャレンジはお断りされる?障害者就労の現実とは

記事のまとめ

記事をご覧いただき、ありがとうございました。

本記事の内容を振り返りましょう。

  • dodaチャレンジはお断りが多い
  • 精神障害者の枠で就労するなら就労移行支援がおすすめ
  • 精神障害者の自力での転職は難しい

本記事は少し生々しい内容となってしまいました。

ただ「精神障害」に対する社会の理解はまだまだ進んでおらず、就職も難航するのが事実。

本気でオープン就労を目指すのであれば、ぜひ本記事の内容を参考に就職の対策をしてみてくださいね。

それでは今回はこの辺で。ありがとうございました。